iBS外語学院40周年記念実行委員会

記憶についての独り言

記憶のカタチ。記憶のコンテキスト。

はっきり言って、物覚えが悪い。初対面の人の名前は5分後には忘れてしまう。顔もあまり覚えられない。自分が言ったことすら忘れたりする。

そんな私でも、ポツポツと覚えていることがある。それは、ちょっと良くない出来事とソレにまつわる記憶。NYで携帯をなくした、でもその日に初恋の人と会った。

ロンドンで友人と連絡が取れなくなった、でも親切なおじさんが助けてくれた。島根での暮らしが大変だった、でも面白い店を見つけた。東京で迷子になった(よくある)、でも駅まで案内してもらった挙句なぜかビールをご馳走になった。

そういう、一見、悪く思える出来事が最終的に面白い着地をすることが多く、うれしくてたくさんの人に話してしまう。それが記憶となって強く、残る。

写真や映像や言葉は、忘れっぽい自分が、忘れたくない出来事を留めておく手段。納得。

Photo/Text: Aoi Kate Kokubo

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